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プロのハードエンジニアがオススメするAmazonで買える電子部品10選

2022/07/21

電子工作

t f B! P L

この記事の概要

プロのハードウェアエンジニアがオススメする
Amazonで購入可能な電子部品10選をご紹介します。

実は私、現役のプロのハードウェアエンジニアなんです。

ソフトウェアエンジニアではなく、電気回路エンジニアなんですけどね!
いわゆる電子回路基板を作ったり動作させたりする人たちです。
回路図をセコセコ書いたり、基板をえっちらほっちら設計したり
部品を買いに走ったり…

まぁいろいろやっているわけです。


Amazonで手軽に変えて役に立つ電子部品、パーツたち

電子工作などをするとどうしても部品やパーツを何使っていいのか迷ってしまうと思います。
とくに電子部品は似たような部品で多くの種類があるのでどの部品を使ってよいのか…
代替品や代わりに使える部品は無いのか、初心者の方でも大いに迷う部分だと思います。
まぁそういう部品の違いを一個一個見ていくのも電子工作の楽しみといえますが…(笑)

今回はそのなかでもAmazonで購入可能な部品をご紹介していきます!

以下は個人的な見解を多く含みますのでご注意ください。
それでは早速見ていきましょう!


トランジスタの詰め合わせ

小信号トランジスタの詰め合わせセットです。


トランジスタの定番といえば2SC1815や2SA1015がもう10年前以上前から定番でした。
しかしすでにこれらの部品は製造終了となりセカンドソース品や
同等品、上位互換品が広く流通しております。

ぶっちゃけトランジスタなんてのはスイッチング動作させる場合はPNPかNPNか
気にしておけば良いだけなのでそんなに目くじら立てて同じ品種の部品を
探す必要はないと個人的に思っています。
(ただし大電流用や抵抗入りトランジスタ、MOS-FETなどは別)

とはいえそれぞれのトランジスタにおいて得手不得手があります。

電流を多く流したい場合はS8050(NPN)がオススメです。
コレクタ電流 Ic=700mAまで電流が流せるので大きな電流を流すのに向いてますね!
PNPならばS8550かS9012が良いですね。
どちらもコレクタ電流 Ic = 500mAまで流すことが可能です。

高電圧向けならば2N5401(PNP) , 2N5551(NPN)が良いと思います。
どちらもコレクタエミッタ間電圧が100Vを超えており高耐圧です!
(まぁ電子工作ではなかなか100Vも電圧上げることは少ないですが)

高周波数向けの場合はGB積(アンプの帯域幅積)を見比べてみると
S9018(NPN)がfT = 300MHz(min)
2N3906(PNP) がfT = 250MHz(min)
と帯域が割と広めなので良いと思います。

グランドドライブ用(低VCEO用)はVce(sat)を比べます。
こちらはスペック値が低いほどコレクタ、エミッタ間の電位差が低く
グランドにドライブしやすいです。
C1815(NPN)Vce(sat)=0.25V とA1015(PNP) Vce(sat) = -0.3V が優秀でした。

[NPNトランジスタ]

[PNPトランジスタ]

オペアンプLM358N 10個入り



オペアンプもトランジスタと同様にたくさんの種類があって迷ってしまいますよね。
オーディオ回路の場合は音質にこだわったり、高周波信号を扱う場合には特別な配慮が必要ですが
電子工作で扱う一般的な電気信号の処理の場合は電源電圧さえ満たしていれば大体OKです。

数あるオペアンプの中でLM358Nを選んだ理由は価格の安さもありますが
3~32Vの広い電源電圧範囲があるので使いやすいです。
一方で出力電圧範囲はやや狭めなので、電源電圧は大きくとったほうがいいですね。
電源は8Vぐらい取れば5Vppぐらいの信号を扱うのは問題なさそうです。

ブレッドボード

電子工作で回路を実験的に組むならやはりブレッドボードは必須です。
小さいサイズだとすぐに一杯になってしまうのでできるだけ大きいサイズのほうがいいです。
マイコンとか複数電源回路とか使う場合は大きいブレッドボードのほうが絶対良いです。


ジャンパ線、電源ユニット、LED、抵抗などのセット


ジャンパ線、電源ユニット、,LED、抵抗、コンデンサなどが入った電子工作基本セットです。
電子回路を始めるための基本セットが入っています。
詳細な部品の一覧は下記のとおりです。
1個の電源モジュール警告:注意:9Vより高い電圧は使用しないでください
1個830タイポイントブレッドボード
1本65ジャンパーワイヤー
140本の無はんだジャンパー線
20本のメス-オスデュポンワイヤー
2本ピンヘッダー(40ピン)
2個のフォトレジスタ
1個サーミスタ
5個のダイオード整流器(1N4007)
5個NPNトランジスタ(PN2222)
1個IC4N35
1個IC74HC595
1個のアクティブブザー
1個のパッシブブザー
10個ボタン(小)
10個22pfセラミックコンデンサ
10個104セラミックコンデンサ
5個電解コンデンサ(10UF 50V)
5個電解コンデンサ(100UF 50V)
10個の白色LED
10個の黄色のLED
10個の青色LED
10個の緑色LED
10個の赤色LED
1個のRGBLED
10個抵抗器(10R)
10個抵抗器(100R)
10個抵抗器(220R)
10個抵抗器(330R)
10個の抵抗器(1K)
10個の抵抗器(2K)
10個の抵抗器(5K1)
10個の抵抗器(10K)
10個の抵抗器(100K)
10個の抵抗器(1M)

めちゃくちゃ種類が多いですね!
ぶっちゃけ初心者であればこれだけの部品があれば十分です。
もし追加で部品が必要になった場合はこのセットに入っている部品を個別に調達しましょう。

マイコン(Arduinoなど)

電子工作にもCPUのようなプロセッサーが必要な場合があります。
様々なCPUが世の中に出回っていますが電子工作の入門としてはArduinoがオススメです。
Arduinoの利点はなんといってもプログラミング言語が簡単で環境の設定が簡便にできることです。

また様々なプログラムサンプルコードがインターネット上に公開されているので
自分が動かしたいプログラムのサンプルを簡単に見つけることができます。

簡単にセットアップできるCPUの割に、割り込み処理やI2C通信、UART通信など多くの
通信規格や比較的複雑な処理も実行可能です。

初めてArduinoを触る場合はArduino UNOがオススメです。
電源をUSBからとる事が出来るのでPCに接続すればすぐに使用可能です。
ピン数もそこそこ多くI/Oの多い回路などに使えます。

慣れてきたらArduino Nanoが良いと思います。
小型でボードなのでピン数が少なく、機能も限られていますが1個1300円程度ととても安く
実験や工作にはもってこいです。

電池ボックス

昔は電子工作の電源といえば乾電池が定番でした。
いまはUSBから給電するようにすればアダプタやPCやモバイルバッテリーから給電できるので
便利な世の中になりましたね(笑)
それでも電源コードが邪魔になる場合やちょっとした実験であれば乾電池のほうが都合が良い場合も多いです。
そこで役に立つのが電池ボックスになります。
電池ボックスはスイッチ付きのほうが断然良いです。
いちいち電源を切ったり入れたりするのはやっぱりスイッチのほうが楽ですからね。



錫メッキ線

基板にハンダ付けする際に部品同士をつなぐ線は錫メッキ線になります。
錫メッキ線は何でも良いです。
ハンダと間違えてはんだごてで熱してしまって火傷することがあるので気を付けてくださいね。



ユニバーサル基板

つづいてユニバーサル基板です。
部品を半田付けして回路を形成していく際に必要となる板、それが基板です。

基板に回路を形成していく際にワイヤーや錫メッキ線で配線を行っていきますが
半田付けを進めていくと配線がごちゃごちゃしてきて自分がどこのはんだ付けをしているか訳が分からなくなってきます。

私はどこ?
ここはだれ?

の状態です。

少しでも配線状況を分かりやすくするために私は普通のユニバーサル基板ではなく
一部配線済みの基板(マトリクス基板)をお勧めしています。
ブレッドボードのように一列ごとにランドが接続されており、ワイヤーなどで配線しなくても
接続したい部品同士を繋がっているランドにハンダ付けすることで
配線せずに導通する事が出来ます。

導通させたくない場合は、ランドをカッターなどで切り取ってしまえばOKです。



下の赤丸のようにランド同士が接続されています。
これが便利ですね。

回路の面積は少し大きくなりますが配線のミスが減り、あとから回路を修正、修理するときも分かりやすいと思います。
基板にもガラス基板や紙基板など様々なタイプがありますが…
まぁぶっちゃけ上手く半田付けできればどれでも良いです。

ランドは暖めすぎると熱で取れてしまうことがあります。
スルーホール(両面にハンダ付けできるランド)がある基板のほうが
はんだごてで熱しすぎてランドが剝がれることが少ないです。

スイッチ

スイッチもいくつかあると便利です。
こちらも自分の好きなものでOK。
接点数とかプッシュロック付きとかいろいろあります。
スイッチがないときはワイヤーをブレッドボードから抜き差しして代用しますが
やっぱりスイッチあったほうが良いよね!

スライドタイプとプッシュタイプ両方をご紹介しておきます。
両方ともブレッドボードに直挿入できます。


耐熱カラーワイヤー

配線ワイヤーですね。
一般的な電子回路のワイヤーだとはんだ付けの熱で被覆が溶けてしまうので耐熱用のものがおすすめ
加えて色も豊富な方が基板を作っているときにも分りやすいです。
 


あとがき

いかがでしたでしょうか?
電子部品は秋葉原や大須、日本橋などのパーツ屋さんをめぐってじっくり見るのも良いですが
Amazonなどでササっと調べてポチってしまうのも時間を短縮できておすすめですよ。
ぜひ素敵な電子工作ライフを!


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